優越感は劣等感から生まれる

 優越感というのは劣等感を基盤にして生まれてくるものである。劣等感と劣等であることとは異なる。かけ足が遅いくせに自分が遅いということを受け入れられず、自分が選手になりたがるような人間を劣等感があるというのである。
 そしてこのように劣等感をもつものは、ハナモチならない優越感をもつものである。優越感と自信のちがいはそこにある。優越感は劣等感を基礎にしているが、自信は劣等感と関係ない。自信がある人間というのは、ありのままの自分が受け入れられる人間である。自分が生きてきた証を持っている人間である。そういう自信のある誇りに満ちた人間というのは大変魅力的である。
 自分が美人でもないのに美人でないということを認められず、ものすごいお化粧をして美人ぶる女は劣等感の強い女であり、そして今度は自分よりも美人でない女を見かけようものなら、その女に対してものすごい優越感をもったりするものである。
 ありのままの自分の姿を受け入れて、その上で自分を磨こうとする女性こそが魅力を発揮するものではなかろうか。