2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

快楽は官能

快楽には、罪悪感という官能的な何かがある。それは、孤独な愉しみと言ってさえ、いいほどのものである。

自分の人生という名の歴史

現代人は過去を感傷するだけは生きてゆけない。人は、過去の力を借りて現在から自分を守ったり、現在を強化することで、過去の幻想から自分を守ったりする。歴史は、「やさしく、美しいものばかり」とは限らない。

運命

ダダダダーン「このように運命は戸を叩く」とベートーベンは語っている。運命の響きは、運命そのものだ。だけれど、本物の運命の方は刻々と歴史を記述している。

人生という名のドラマ

ドラマには終わりがあるが、人生には終わりがない。

人間関係

人生には、答えは無数にある。しかし、質問はたった一度しかできない。

芸術作品と呼ばれているもの

世界はあらかじめ人々によって記憶されつくしてしまっている。だから、「何かを忘れるか」だけが問われている。忘れられ、取り残されたものだけが、形態を獲得する。そして、展示され、美術品と名付けることだけである。

永劫回帰

自分のしていることが「迷信」だと、客観的に熟知しながら、因習や悪癖と区別して迷信を愛するところに、人間回復に兆しを見出せるような気がする。

先生と言う職業に疑問

先生という職業は、いわば情報社会における人間相互間のスパイである。

肉食の思想とは?

非暴力の思想は、「肉の恐ろしさ」に由来している。とすれば、暴力の思想は肉食の思想である。ビフテキの味の中に、どこか戦争の匂いがする。

戦争の本質

戦争の本質は、実は少年たちの「陣取り争い」=「戦争ごっこ」の中に根ざしている。十歳や十五歳の少年が、戦争ファンであるあいだ戦争はなくならない。少年たちが成長するように、彼らの戦争も成長していく。誠に、恐ろしいことだ。

幸福論

必然という言葉は社会的であり、偶然という言葉は個人的である。

人類の思想

現代は、人類の思想だ。それは人間の歴史が、道具を発見し、そしてそれを使いこなすことで産業を生み出してきた。すべての文明は魂の内在的な出会い方が描く軌跡だ。あらゆる文化の成立ちは、運命であり、その死滅もまた運命である。一人の男の意志的な決意…

人間とは心が傷ついて成長するものなんだ

心の中で破壊している人たちは一杯いますよ。だが壊れていなきゃ、踏み潰されなきゃ、椅子は椅子のまま。

闘いのリング

拳闘の世界では「一ばん憎んだもの」にチャンピオンという称号が与えられる。

白雪姫

白雪姫のお母さんが、鏡を見ながら「この世で一番きれいな人は誰ですか」と訊ねるような美しさへのあこがれが、どのように幸福を汚してゆくのか、七人の小人でなくとも知っている。

我々の美意識

泥の中から出てきながら、蓮は美しい花を咲かせる。だが、その蓮の花の鮮やかな赤色を、反逆者の血飛沫と見るか、生身の喩えと見るか、エロチシズムと見るかは、私たちの自由である。

等身大の葛藤

人を愛する自由は、人間が獲得するもっとも基本の自由であって、何びとからも制約されるべきものではない。仁義は必要だが、愛も必要だ。人類の不条理とは、人と人との葛藤から生まれる悲劇だが、愛怨などはしょせん、等身大の人間同士の葛藤に過ぎない。

社会生活

「美しい」というのはしばしば社会生活の上で障害になる。美はあくまで個人によりけり。人は美しいというだけでは生きられないのだから…。

美しいもの

美と言うのは、本来、何かを欠いたもの。完全な合理主義からは、美はおろかドラマも生まれない。

stand in love

言葉には重さはないけれど、愛には重さがある。愛情は虚構。それは、つかみどころがないものであり、それを数えることも測ることもできない。愛は、部分化せずにはおかない何かがある。今自分に足りないものは、愛ではなく愛に関わる思想である。

理想の青春

たいていの場合、結婚する時。決まっている二人の交際には恋による真の愉しみが少ないのが普通です。なぜなら、恋愛には常に不安がつきものでなければならないのに…結婚を予約された二人には不安よりも未来像の方が先行しているから。「許された恋」には、不…