日本の正念場 – 柳原鉄太郎 -

今、日本の政治は混迷の様相を呈し、危機感的状況にある。

いくら正しい経営をしても、どんなにまじめに働いても、政治が過てば、みな水泡に帰してしまうことを考えると、我々はまさに瀬戸際に立たされているといえる。

こうした姿を招いたのはもちろん政治家の責任だが、つきつめれば、そんなリーダーを選んだお互い国民の責任である。

今、何よりも大切なのは、国民一人ひとりがその責任と政治の重要性を認識し、政治に感心を持つことであろう。

お互い、ともすれば、自分ひとり何をしようと、世の中も政治も変わるはずがないと思ってしまう。

しかしあきらめたらもうそこでおしまいである。

微力であろうと、自分だけでも政治を大事にし、国民としての責任を果たしていこうと思いを定め、行動していく。

一人ひとりがそうなれば、小さな一滴の水が集まってやがて岩をも砕く奔流となるように、政治を変え、社会を変えていくことが必ずできるはずである。

日本の消長を決する、正念場となる年を、いよいよ我々は迎えたのである。