2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

4・28記念式典 「主権」の大切さ考える日に

◆沖縄の苦難も分かち合いたい◆ 昭和の戦争に敗れた日本が独立国として国際社会に復帰したのは、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日である。 連合国による約6年8か月の占領から解放された。 政府は先の閣議で、主権回復と国際社会復帰…

衆院選挙制度 「格差」と定数削減は別問題だ

◆沖縄の苦難も分かち合いたい◆ 昭和の戦争に敗れた日本が独立国として国際社会に復帰したのは、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日である。 連合国による約6年8か月の占領から解放された。 政府は先の閣議で、主権回復と国際社会復帰…

インフル特措法 「新型」流行への備えを万全に

従来にないタイプのウイルスが大流行を引き起こす新型インフルエンザの発生に備え、特別措置法が施行された。 新法を踏まえ、政府や自治体は流行防止への体制整備に万全を期すべきだ。 新型インフルエンザは、鳥や豚の体内にあるウイルスが突然変異し、人か…

日米協議決着 TPP交渉の勝負はこれから

出遅れによる不利な立場をいかに巻き返すか。政府は総力を挙げて交渉に臨まねばならない。 日本の環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に向け、最大のハードルだった米国との事前協議が決着した。 米国政府は議会に日本の参加を通知し、90日間の手続き…

「北」瀬戸際外交 予測不能な言動に警戒強めよ

核戦力強化を図る北朝鮮に、日本を含めた国際社会は足並みをそろえて厳しく対処せねばならない。弾道ミサイルを実際に発射すれば、制裁強化で応じる必要がある。 主要8か国(G8)外相会議は北朝鮮に挑発行為の自制を求める声明を採択し、ミサイル発射なら…

BSE対策 自治体は全頭検査を打ち切れ

国が自治体に求めている国産牛のBSE(牛海綿状脳症)検査の基準が7月にも緩和される。 内閣府・食品安全委員会の専門調査会が、検査対象を現行の「月齢31か月以上」から「48か月超」へ引き上げる答申案を了承した。 国内外で確認されたほとんどのB…

老いる大都市圏 介護の担い手をどう確保する

大都市圏で急増していく医療・介護のニーズにどう対応するか。 社会保障政策の重い課題だ。 東京、神奈川、埼玉、千葉、愛知――。2010年から30年間で、65歳以上の人口が増える比率の高い都県だ。国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「地域別将来…

原発新規制基準 ゼロリスクにとらわれるな

原子力規制委員会が、原子力発電所に適用する新たな規制(安全)基準の最終案を決めた。 東京電力福島第一原発事故を踏まえ、従来の想定より大きな地震や津波への対策を求めた。原子炉が壊れる重大事故を防ぐため、電源や冷却機能の拡充も盛り込んだ。 事故…

日台漁業協定 戦略的外交で「尖閣」を守れ

沖縄県の尖閣諸島における日本の主権を守る上で大きな意味を持つ。 中国の周辺国・地域との戦略的関係を強化し、中国を牽制する安倍外交の方向性を示したと言える。 日本と台湾が、4年ぶりに尖閣諸島周辺の漁業を巡って本交渉を再開して「日台民間漁業取り…

福島原発汚染水 漏出対策に知恵を結集せよ

東京電力福島第一原子力発電所で、放射能により汚染された水の漏出が相次いでいる。 東電は早期収拾に全力を挙げねばならない。 漏水が起きたのは敷地内の地下貯水槽だ。七つのうちの二つでまず漏水が見つかり、ここから汚染水を移そうとしていた貯水槽でも…

サッチャー死去 今なお生きる国家再生の教訓

衰退しつつあった英国を蘇生させたばかりか、冷戦終結に重要な役割を演じ、世界を変えた女性政治家だった。 1979年から11年間の長きにわたり、英首相を務めたマーガレット・サッチャー氏が8日、87歳で死去した。 安倍首相は「意志の力を身をもって…

日メキシコ会談 TPP外交に本腰を入れよ

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加に向けて外交を本格化しなければならない。 安倍首相と来日中のメキシコのエンリケ・ペニャニエト大統領が会談した。首相の交渉参加表明以降、参加国首脳との会談は初めてだ。 大統領は、日本のTPP交渉参加を…

食物アレルギー 給食の事故防止を徹底したい

学校での楽しい給食の時間に、子供の食物アレルギーによる事故をいかに防ぐか。 新学期が始まったのを機に、教育現場は改めて給食の安全対策に万全を期してもらいたい。 卵や牛乳、小麦、落花生、エビ、カニなど特定の食べ物を口にすると、湿疹、呼吸の乱れ…

消費税転嫁 中小企業の泣き寝入りを防げ

2014年4月の消費税率引き上げを円滑に進めるには、中小企業などが増税分を価格に上乗せすることが重要だ。 政府は、消費増税分を転嫁しやすくする特別措置法案を国会に提出した。与野党は法案を早期に成立させ、増税への環境整備を急ぐべきである。 消…

日本船警備法案 海賊対策強化へ早期成立を

貿易立国・日本にとって、エネルギー輸送の大動脈である中東からの海上交通路(シーレーン)の安全確保は、死活的な重要性を持つ。 政府が、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策として、武装した民間警備員のタンカーなどへの乗船を認める日本船舶警備特別措置法…

中国鳥インフル 感染実態を迅速に開示せよ

中国の上海市や江蘇省などで、新型の鳥インフルエンザウイルス「H7N9型」の人への感染が初めて確認された。 感染は次第に広がり、死者も出ている。中国だけでなく、世界に蔓延する恐れもある。中国政府は感染拡大を防ぐため、対策を強化し、情報開示を徹…

裁判員制度 国民の信頼高める見直しを

裁判員制度の見直しについて、法務省の有識者検討会が報告書案をまとめた。裁判員の負担軽減などを提言している。 2009年に施行された裁判員法は付則で、必要があれば3年後に見直しを検討すると定めている。報告書案は今後、法改正のたたき台になる。制…

米軍施設返還案 普天間移設と好循環を目指せ

沖縄の過重な米軍基地負担を軽減するうえで、画期的な意義を持つと高く評価したい。 日米両政府は、沖縄県南部の米軍6施設の返還計画を発表した。 普天間飛行場は、名護市辺野古への移設を前提に、「2022年度またはその後」に返還が可能と明記した。地…

北朝鮮ミサイル 「不意打ち」への備えは万全か

北朝鮮が威嚇的な言動を、さらにエスカレートさせている。 もはや挑発行為と受け止めるだけで済む段階ではあるまい。日本は米国や韓国と連携を強化し、不測の事態に迅速に対応できる態勢を整える必要がある。 韓国の金寛鎮国防相が、北朝鮮が中距離弾道ミサ…

黒田日銀緩和策 デフレ脱却に向けた第一歩だ

デフレ脱却に向けて、黒田東彦日銀総裁が、新たな量的・質的金融緩和策を打ち出した。 新体制の発足からすぐに、果敢に動いたのは妥当である。政府と日銀が連携を強化し、着実に成果を上げねばならない。 今回の緩和策は、政府と合意した物価上昇率2%のイ…

イレッサ訴訟 重い教訓を薬事行政に生かせ

裁判で浮き彫りになった問題点を教訓とし、今後の薬事行政にどう生かすかが問われよう。 肺がん治療薬「イレッサ」の副作用で死亡したとして、患者の遺族が国と販売元のアストラゼネカ社に損害賠償を求めた訴訟は、原告の全面敗訴で終結することが確実になっ…

海洋基本計画 資源開発へ産官学の連携図れ

日本近海に眠る海洋資源の開発を産官学の連携によって加速し、将来の安定的なエネルギー確保につなげたい。 政府が、今後5年間の海洋政策の基本方針となる「海洋基本計画」の原案を公表した。今月中に閣議決定し、海洋資源開発を「新たな可能性をもたらすイ…

成田発着枠拡大 アジアの空港に負けぬ改革を

アジアの巨大空港との競争で生き残るには、利便性を高める努力が一層必要である。 成田空港の発着枠が国際線中心に年25万回から27万回へ拡大した。 2010年秋に羽田空港が再国際化されたのを受け、危機感を抱く地元・千葉県などが容認した30万回へ…

電力改革方針 性急では成長戦略に反する

この電力システム改革で、経済成長を促進できるのだろうか。疑問の残る内容である。 政府が、電力制度改革の基本方針を閣議決定した。3年後の2016年に家庭向けを含め電力小売りを全面自由化する。5〜7年後には電力会社の発電と送配電を分社する「発送…

新・歌舞伎座 花形役者が拓く新たな時代

歌舞伎の新時代の幕開けだ。伝統と創造の芸に期待したい。 伝統芸能の殿堂、東京・銀座の歌舞伎座が3年間の建て替え工事を終えて装い新たに開場した。 初日のこけら落とし公演では、人間国宝の坂田藤十郎さんらによる祝いの舞踊などが披露された。この日を…

北朝鮮威嚇外交 「核攻撃」予告は度が過ぎる

核戦力の強化方針は、核実験や弾道ミサイル発射のさらなる実施を禁じた国連安全保障理事会決議への露骨な挑発だ。 国際社会は、北朝鮮への制裁を一層徹底するなど、対応を強める必要がある。 北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会総会で、金正恩第1書記が、経済建…

長嶋氏と松井氏 師弟の国民栄誉賞を祝いたい

「ミスタープロ野球」と「ゴジラ」のダブル受賞だ。 球春にふさわしい朗報である。 政府は、プロ野球の長嶋茂雄・読売巨人軍終身名誉監督と、巨人や米大リーグ・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏に国民栄誉賞を贈ることを決めた。 両氏は輝かしい実績を残…

4・28記念式典 「主権」の大切さ考える日に

◆沖縄の苦難も分かち合いたい◆ 昭和の戦争に敗れた日本が独立国として国際社会に復帰したのは、サンフランシスコ講和条約が発効した1952年4月28日である。 連合国による約6年8か月の占領から解放された。 政府は先の閣議で、主権回復と国際社会復帰…